

中赤外チューナブルレーザー
中赤外分光計測用チューナブルレーザーの最先端技術
トプティカの中赤外チューナブルレーザーの特徴
- 1.43 - 4.2 µm (2400 - 7000 cm-1)
- 狭線幅: 2 MHz (1·10-4 cm-1)
- ハンズフリーのモーターチューニング
- モードホップフリーチューニングレンジ:300 GHz (10 cm-1)
- 使いやすい完全デジタルの DLC pro コントローラ
中赤外分光計測・応用向け CW OPO レーザーシステム
2 - 5 µm の波長帯域の中赤外チューナブルレーザーは高分解能分子分光やガスセンシング、中赤外集積フォトニクス、光学部品特性評価、量子光学などのアプリ―ケーションに必要なツールです。 このためトプティカはこのMIR波長帯のレーザーの中で最も広いカバー範囲を実現する連続波光パラメトリック発振器(OPO)を開発しました。 このシステム、TOPOは高出力かつ狭線幅、更に中赤外ガス分光技術に必要な高速位相変調、及び周波数変調が可能です。
TOPOは既存のCWレーザー技術のギャップを埋めることができます。 トプティカでは2um以下においては、広い波長ラインナップ、様々な波長可変半導体レーザーのプラットフォームをご提供しております。4umより長い波長は量子カスケードレーザーにより発振可能です。 インターバンドカスケードレーザー(ICL)は 2 – 4 µmを直接発振する唯一の技術ですが、可変域が狭く(数 nm)、低出力(1mW)の傾向があります。TOPOはトプティカの半導体レーザの高効率の非線形周波数変換の長い経験をもとに開発された、高出力・広帯域可変レンジの中赤外レーザーです。
直接波長可変半導体レーザー吸収分光法(TDLAS)に最適なツール
2 – 5 µm range (5000 – 2000 cm-1) は、分子の伸縮振動がここに吸収特性を持つ傾向があるため、中赤外分光の対象として興味深い領域です。 TOPOはそのような特徴を持った分子の直接吸収分光法(TDLAS)の理想的なツールです。 ダイレクトTDLASは感度に限界があり、吸収係数 α αは1cmあたり約10-4 までしか検出できません。より高感度な手法には、レーザー光源を操作する必要があります。 周波数変調分光法 (検出可能な最小 α ~ 10-6 cm-1) には高速周波数変調が求められ、キャビティ増強分光(CEAS)法 (検出可能な最小 α ~ 10-8 cm-1) およびキャビティリングダウン分光(CRDS)法 (検出可能な最小 α < 10-10 cm-1)ではレーザーの安定化が求められます。量子技術アプリケーション向けに開発されたトプティカのレーザー変調および安定化エレクトロニクスは、これらの高感度吸収分光法のためにTOPOにシームレスに転送されます。
中赤外集積光学特性評価ツール
もちろんTOPOは中赤外分光に役立つだけではなく、中赤外レーザーを必要とする全てのアプリケーションで使用できます。ガスやバイオ検出に用いられるオン-チップ中赤外フォトニックデバイスにおいて、TOPOは中赤外集積光学特性評価のツールとなります。量子メモリーは、原子や量子ドット、空孔中心などの遷移に対応した波長で単一光子を発生させますが、これらの波長は光ファイバーでの長距離伝搬に適さないことが多いです。単一波長を通信波長帯へ非線形周波数変換を行う際には、特殊な波長の高出力、狭線幅の光が求められますが、TOPOは、まさにこのような光を提供することを得意としています。TOPOの用途は上記以外にもあると思います。ぜひ資料のご請求をお待ちしております。
TトプティカのOPOレーザーシステム TOPOがPhotonics Westの理化学レーザー部門においてPrism Award 2019を受賞しました。
フォトニクス業界の”アカデミー賞”とも表現されるPrism Awardsでは、10部門が発表され、参加企業は100社以上にのぼります。TOPTICAの分子分光用中赤外光源「DLC TOPO」は、2018年12月にファイナリストとして発表され、理化学レーザー部門で受賞しています!
Characteristic Tuning Curve
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Specification
DLC TOPO Signal Idler 波長粗調整レンジ (スタンダードシステム) 1.45 - 2.07 µm
4830 - 6900 cm-12.19 - 4.00 µm
2500 - 4570 cm-1波長粗調整レンジ (高出力システム) 1.43 - 2.07 µm
4830 - 7000 cm-12.19 - 4.20 µm
2380 - 4570 cm-1モードホップフリーチューニングレンジ -- > 30 GHz (> 100 GHz typ.) 発振線幅 < 100 kHz
< 1x10-5 cm-1< 2 MHz (< 100 kHz opt.)
< 1x10-4 cm-1出力 (スタンダードシステム) > 10 mW at > 1.45 µm
> 2 W at > 1.55 µm
> 3 W peak> 10 mW at < 4.00 µm
> 1 W at < 3.6 µm
> 2 W peak出力 (高出力システム) > 10 mW at > 1.43 µm
> 4 W at > 1.60 µm
> 5 W peak> 10 mW at < 4.20 µm
> 2 W at < 3.5 µm
> 5 W peak周波数変調 PZT modulation PZT modulation, pump frequency modulation ビーム品質, M2 < 1.2 at < 3.6 µm < 1.2 at < 3.6 µm 制御インターフェース DLC pro タッチスクリーン, PC ソフトウェア, Ethernet, USB, analog remote control ウォームアップ 30 分間 (典型値) 外形寸法:シードレーザー (H x W x D) 55 x 130 x 165 mm 外形寸法:OPO ヘッド (H x W x D) 150 x 240 x 465 mm 外形寸法:ファイバアンプ (H x W x D) 133 x 482 x 438 mm 外形寸法:コントロールユニット (H x W x D) 154 x 450 x 348 mm 消費電力 < 250 W(典型値) PC インターフェース Ethernet, USB, analog control 環境温度 15 - 30 °C (動作時), 0 - 40 °C (保管および輸送時) 環境湿度 結露なきこと - Additional Information
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Options
狭線幅オプション
アイドラ光のスペクトル特性はシード(種光)用レーザーとシグナル光のスペクトルに依存し決定されます。 TOPOのスタンダードシステムでは2Mhzの発振線幅をもつ DLC DFB pro をシード光源に用いています。狭線幅オプションモデルでは発振線幅<10kHzの DLC CTL 1050を用いております。そのためアイドラ光の発振線幅は < 100 kHzとなります。 ファイバ出力オプション
(FiberDock)
トプティカ社の特許取得済みファイバ結合器は最高のシングルモードファイバ結合効率、簡単な調整、最高の安定性を同時に提供します。このオプションでは、TOPOの signal、およびidlerのプローブ出力にファイバカップリングが追加され、パワーと波長のモニタリングに便利です。トプティカ社では更に豊富なシングルモードファイバ、偏波面保存 ファイバ、ファイバスプリッタをご用意しています。 レーザーロッキングエレクトロニクス 周波数安定化に用いる様々な ロッキングモジュール をご用意しております。 - Applications
- Downloads
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Literature
- 技術記事: High-resolution, broadly-tunable mid-IR spectroscopy using a continuous wave optical parametric oscillator, Optical Express (2021)
- ホワイトペーパー:Enabling high-resolution spectroscopy over the molecular stretch region, 2020
- ポスター: David Foote Broadly-tunable, High-resolution Mid-IR Spectroscopy, CLEO 2020
- 技術記事: Ulrich Eismann Direct and frequency-converted diode lasers provide all wavelengths for holography, Laser Focus World (2018), German version, Chinese version, Japanese version, French version
- 技術記事: R. Kirner et al., Mask-aligner lithography using a continuous-wave diode laser frequency-quadrupled to 193 nm, Optics Express (2018)
- 技術記事: Active and passive stabilization of a high-power UV frequency-doubled diode laser, CLEO, OSA Technical Digest (Optical Society of America, 2016)
- 技術記事: Short, shorter, shortest: Diode lasers in the deep ultraviolet, Laser Focus World, June 2016
- 技術記事: Kurz, kürzer, am kürzesten, Best of (2015)
- 技術記事: More colors! Diode lasers reach Yellow and Orange, Physics' Best (2013)
- 技術記事: Frequenzkonvertierte cw-Lasersysteme für Forschung und Industrie, Physik Journal (2007)
- アプリケーションノート : Phase and Frequency Locking of Diode Lasers
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Related Products
- 波長可変半導体レーザー: CTL
- 周波数変換半導体レーザー: SHG pro, DL-SHG pro, TA-SHG pro, TA-FHG pro