フェムト秒ファイバレーザー
超高速レーザー用のFemtoFiberテクノロジー
トプティカ社のファイバレーザーのエンジン部にはSAMモードロックリング型共振器が採用されています。光アイソレータで保護されたこの構成はあらゆる種類の後方反射に対して最も堅牢であることが知られています。モード同期共振器が持つ高い安定性はソリトンレジームでの動作によって実現されています。また当社独自の共振器設計により寄生的に発生するサイドバンドノイズ(ケリーバンド)の完全な抑制を確実にします。ソリトンパルスは後続の後方励起ファイバ増幅器において非常に高いピークパワーまで慎重に増幅されます。このMOPA(Master Oscillator Power Amplifier)プラットフォームは偏波保持ファイバをベースにした完全なオールファイバ構造により構成されています。エルビウムおよびイッテルビウム添加ファイバを使用することにより1560 nm(Er)と1030 - 1064 nm(Yb)の2つの基本波長領域に対してファイバレーザー製品群をご用意しています。
SAMモード同期技術と偏波保持ファイバ技術を使用したFemtoFiberシリーズは、当社の最先端超短パルスファイバレーザ製品群の中心的な存在です。空間光学系を一切排除した半導体レーザー励起全ファイバ発振器、および光増幅器の設計では堅牢性、信頼性および長期安定性に関する新たなブレークスルーを実現しています。さらに簡単なボタン操作だけのユーザフレンドりなデザインによりライフサイエンス、アト秒サイエンス、光コヒーレンストモグラフィ、時間領域テラヘルツなどさまざまな新しい用途において工業用/ OEM組込みに最適です。
FemtoFiberシリーズのオシレーター部分は複数の光増幅器を同時に励起することが可能です。完全に同期された複数台のマルチレーザーシステムは高精度な周波数計測やポンププローブ測定などのアプリケーションに非常に有益です。また豊富に用意された様々なオプションはFemtoFiberレーザーの理化学応用への範囲を益々拡げます。これらのオプションには波長変換技術を用いた波長拡張オプションとレーザーパルスを他の信号源に同期させるための様々なオプションを含みます。

ファイバレーザーの優位点
ソリッドステートからファイバーテクノロジーに変更する理由
ファイバレーザー | 従来型の固体レーザー |
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長いゲインミディアム:高率的 | 短いゲインミディアム:低率的 |
発熱の無いファイバ:優れた熱特性 | 集約される励起パワー:高温な結晶、熱レンズ効果 |
ファイバ導波型の共振器。常に完全なアライメントが維持される。 | 調整が困難な励起信号と増幅信号の光学パス。常に光軸調整が必要。 |
シングルモードファイバにより保証される回折限界の優れたモードプロファイル | 励起信号の特性と共振器調整に依存するモードプロファイル |
FemtoFiber: テレコムに培われた信頼性 | 従来型Ti:Saレーザーとの比較 |
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テレコム用部品:超高信頼性。優れた経済性。 | 高価な部品類 |
堅牢。優れた耐衝撃性能。 | 壊れやすいオプティクス |
小型、可搬。静音。 | 大型でかさばる励起用レーザー。ノイズの原因になる冷却チラー。 |
メンテナンスフリー | 定期的なメンテナンスが必要 |